相続対策、まず何から始める?

前回のコラムでもお伝えしたように、2015年(平成27年)の相続税改正の時期の前後には、相続に関するセミナーが数多く行われたり、相続対策にまつわる書籍が多く出版され、またインターネットやTVを含めたメディアなどでも相続に関係するテーマが多く扱われました。

あの頃は相続税改正が一大イベントのように、銀行・信託銀行・ハウスメーカー・不動産業者・保険会社・証券会社などの金融機関をはじめ、税理士・司法書士・行政書士・弁護士・不動産鑑定士などの専門家が、このチャンスを逃す機会は無いと、いわゆる「相続ビジネス」に数多く参入してきた時期でもありました。

ここ最近はというと、当時よりはマスコミ等が取り上げる機会こそ少なくなっていますが、相続対策の必要性は当時とは変わることが無いのはもちろん、その昔から必要なことには変わりありません。

財産の多い少ないに関わらず、また財産を引き継ぐ相続人の人数に関わらず、どのご家庭にもいずれ相続は発生します。今回からはいずれやってくる相続に対して、事前に何をしておけばよいのかを、

・誰の相続について考えるのか
(自分が亡くなった時の相続対策なのか、親などが亡くなった時の相続対策なのか など)

・相続人となる方や相続人の数

・被相続人となる方や被相続人が残す・残した財産の大小

等によって、優先順位を考えながらお伝えしたいと思います。

 
■どの相続対策にも必要なことは、「節税」?

2015年の税制改正の時に注目されたのは、主に「今まで相続税がかからなかった方にも相続税がかかるようになるかもしれませんよ」ということでした。財産を引き継ぐ人(相続人)にとっては、例えば親の財産を相続する時にはできるだけ相続税は払いたくないと思うことは自然ですし、財産を遺す人(被相続人)にとっても、できるだけ多くの財産を後世に残したいと考えることは自然のことだと思います。

ただ、いわゆる「節税」ありきで話を進めると、相続人によって受け取る財産の額に差が出ることもあり、またその結果もめ事が起きることもあり、せっかく財産を後世に残したいと思っていても、親族同士でいさかいが起きて不幸な結末を迎えることにもなりかねません。

相続対策で必要なことは、相続税をできるだけ少なくしたいという「節税対策」より、まずは、いかに相続人の方が円満・円滑に財産を相続するかという「分割対策」が必要なのではないかと考えます。

相続士協会では、「節税対策」はもちろん、遺されたご家族が、相続が起きた後にも円満に暮らせるように「遺産分割対策」を考えたうえで、相続対策を行っています。ご自身やご家族の相続についてお考え・お悩みの場合には、一度ご相談いただければと思います。

・NPO法人日本相続士協会
http://www.souzokushi.or.jp/contact

このページのコンテンツを書いた相続士

澤田 朗
澤田 朗
相続士、AFP
1971年東京都生まれ。FP事務所FP EYE代表。NPO法人日本相続士協会理事・相続士・AFP。設計事務所勤務を経て、2005年にFPとして独立。これまでコンサルティングを通じて約1,000世帯の家庭と関わる。

相続税評価額算出のための土地評価・現況調査・測量や、遺産分割対策、生命保険の活用等、専門家とチームを組みクライアントへ相続対策のアドバイスを行っている。設計事務所勤務の経験を活かし土地評価のための図面作成も手掛ける。

また、住宅購入時の物件選びやローン計画・保険の見直し・資産形成等、各家庭に合ったライフプランの作成や資金計画のサポートを行っている。個人・法人顧客のコンサルティングを行うほか、セミナー講師・執筆等も行う実務家FPとして活動中。

FP EYE 澤田朗FP事務所

相続士資格試験・資格認定講習のお知らせ

日本相続士協会が開催する各資格試験に合格された後に、日本相続士協会の認定会員として登録することで相続士資格者として認定されます。また、相続士上級資格は上 級資格認定講習の修了にて認定されます。