贈与と名義預金

相続税法上「贈与」について特に定義はなく、民法の規定を借用しています。民法において贈与は第549条に次の通り規定されています。

「贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾することによって、その効力を有する。」

財産を無償であげる人(贈与者)とその財産をもらう人(受贈者)双方の意思の合致があって初めて贈与は成立します。つまり、あげたつもり、もらったつもりでは贈与は成立しないのです。

専業主婦である奥様名義の預金口座にあるお金は、ご主人に相続が起きた場合、基本的にはご主人の相続財産として相続税の対象になることは前のコラムhttp://www.souzokushi.or.jp/awaji/270でご紹介しました。

ではご主人の相続財産と分離したいのであれば、贈与してはいかがでしょうか。奥様が生活費のなかからやりくりして節約して手許に残ったお金について、毎年末、例えばクリスマスに、ご主人から「クリスマスプレゼント」として奥様へあげる、奥様は「ありがとう」ともらう。当然あとでこのやりとりが外部の人がみてもわかるようにこのやり取りを書面(贈与契約書)にしておく。もし奥様が贈与によりもらった金額が110万円を超えるのであれば贈与税申告書の提出も忘れずに行っておく。

相続税対策は何も大がかりなものばかりではありません。このような些細なところから始めてみてはいかがでしょうか。ファイル 2016-09-20 10 40 09

このページのコンテンツを書いた相続士

淡路 幸史
淡路 幸史
税理士、CFP、相続士
1973年東京都生まれ。1995年日本大学法学部を卒業し、翌1996年に税理士試験合格。会計事務所勤務等を経て、2003年横浜市都筑区にて税理士事務所を開業。

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