遺産のうち債務が多い、しかし、実家は失いたくない!

 

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「父が亡くなったので財産を調べてみると負債が多いんです、実家は失いたくないんです、どうすればいいですか?」と悲痛な叫びから始まりました。

どうやら何件か問い合わせをしたらしく、相続放棄を勧められ実家は諦めるしかないと言われたようでした。どこに聞いてもさほど変わらない返事しかもらえず、だんだん切羽詰まってきたようです。

法律の専門家にも聞いたのか確認したところ、一般的に一番敷居が低いと思われる士業さんには確認したとのことでした。

遠方の方だったので、実務的な支援を受けるのはお金の問題で頼むことは難しいとのことで完全に電話相談だけになりました。助けてほしいという悲痛なものを感じましたので、あくまでも方法の一つとしてという前提で、『限定承認者の先買権』というキーワードを持って、相続専門の看板を挙げている弁護士さんか司法書士さんに相談するようにアドバイスしました。そして、そのキーワードがすぐに理解できないようなら依頼はやめておくように追加のアドバイスもしました。その後どうなったかは残念ながら分かりませんが、相談料だけはしっかり振り込まれてきました。

『限定承認者の先買権』というのはレアなケースですが、我々相続士はあらゆるケースに対応できるように常にブラッシュアップしていかなければならないと思います。

 

このページのコンテンツを書いた相続士

中島 浩希
中島 浩希
行政書士、宅地建物取引士、相続士上級、CFP
東京都小平市出身。法政大学経済学部卒。リース業界・損害保険業界を経て、2007年相続に特化した事務所を開設し、現在も一貫して「円満相続と安心終活」をモットーに相続・終活の総合支援を行っている。相続・終活における問題の所在と解決の方向性を示す的確なマネジメントと親身な対応が好評を得ている。相続専門家講座の専任講師として相続専門家の育成にも助力している。日本相続士協会専務理事。
中島行政書士相続法務事務所・ナカジマ相続士事務所

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