エンディングノートは「きっかけ作り」と「記録」

エンディングノートという”言葉”は多くの人の知るところとなり、既に一般的になってきているといえると思いますが、実際にエンディングノートを書くということが一般的になってきているかというと、残念ながらそうとはいえないのが現状ではないでしょうか。

エンディングノートの書き方と題して講座が開催されていたり、本が市販されたいたりしますが、どうもピンと来ないという人も多いのではないかと思います。こういった類のものの多くは、エンディングノートの項目に関する説明で終始してしまっている傾向にあるような気がします。

エンディングノートは”終活”のスタート地点であり、終了地点でもあるといえます。

”終活”とは自分の人生の終わりに向けた準備をするということですが、その代表的な作業としてエンディングノートの作成があり、各種専門家が、エンディングノートを書くこと自体に色々な意味合いを持たせて、エンディングノートの作成を推奨しています。

”終活”をする上で必ずエンディングノートを書かなければいけないのかというと、そうではないと思います、ただ、”終活”の助けになるものであることは確かです。

”終活”とはどういうことをするのか、というスタート地点においては、エンディングノートの中身を見ることで、自身の終活でやるべきことのヒントが見えてきます。ここで重要なのは、エンディングノートに書かれている項目を全てやらなければならないと勘違いしないことです。項目を見て自分がやるべきことに気づくことが重要なことです。エンデイングノートの項目の中から選択するものもあるでしょうし、項目に無いことでも必要性を感じる事柄もあるでしょう。

エンディングノートは”終活”のスタート地点といったのはこのことで、”終活”を考える、あるいは、始めるための「きっかけ作り(自身の気づき)」となるということです。

そして、”終活”を行なっていく上では、「終活した結果」を記していく必要があります。

例えば、病に倒れ意識がない状態の時に、家族が判断を求められる「延命措置」についてどうするか考えても、考えるだけではいざというときに伝わりませんので、自分の考えや想いをまとめて記しておく必要があるのです。その記されたものを家族が見ることで本人の「延命措置」に関する考えや想いを知り、判断しやすくなるわけです。本人の考えや想いを家族等に伝える役割を担うのがエンディングノートということになります。

その他にも”終活”として行なったことなどを記しておかなければ家族等に伝わりませんので、エンディングノートに「記録」として残しておく必要があります。その「記録」する作業が、自分が必要と思う項目について、一通り終わったところで終活も一段落ということになりますから、エンディングノートが”終活”の終了地点であるともいえるわけです。

その後も見直しをしたり、追加したりとありますので、完全な終了とはなりませんが、一つの目安にはなるのかと思います。

エンディングノートは「きっかけ作り(自身の気づき)」と「終活した結果の記録」が重要ですから、”書き方”というものに捉われないようにしてください。

今回は”終活”の代表格としてのエンディングノートについてお話ししましたが、”終活”においてエンディングノートは絶対的なものではなく、あればベター、というものですから、エンディングノートに捉われず、自分と家族等に必要な”終活”を自由に行なって頂きたいと思います。その中で、エンディングノートを作成しようかと思いましたら、今回の話を思い出して頂ければ幸いです。

このページのコンテンツを書いた相続士

中島 浩希
中島 浩希
行政書士、宅地建物取引士、相続士上級、CFP
東京都小平市出身。法政大学経済学部卒。リース業界・損害保険業界を経て、2007年相続に特化した事務所を開設し、現在も一貫して「円満相続と安心終活」をモットーに相続・終活の総合支援を行っている。相続・終活における問題の所在と解決の方向性を示す的確なマネジメントと親身な対応が好評を得ている。相続専門家講座の専任講師として相続専門家の育成にも助力している。日本相続士協会専務理事。
中島行政書士相続法務事務所・ナカジマ相続士事務所

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