「遺族年金」について その2
今回も、「遺族年金」についてお伝えします。
「遺族年金」は、国民年金や厚生年金に加入している人が亡くなってしまった場合に、その亡くなった人に遺族が受け取れる年金です。
ただし、受け取るためには様々な要件などがありますので、どのような時に年金が受け取れるのかを、これまでの改正内容とともにお伝えしていきます。
<3>平成6(1994)年改正による見直し
平成6(1994)年の改正において、老齢厚生年金を受ける権利を有する65歳以上の人が、「配偶者(事実上の婚姻関係を含む)」の死亡による遺族厚生年金を受け取る際の、「遺族厚生年金」と「老齢厚生年金」の併給の見直しが行われました。
改正前までは、いずれかの年金を選択して受け取っていましたが、改正後は次の(1)と(2)のいずれか高い方の年金を受け取ることになりました。
(1)「死亡した配偶者の老齢厚生年金の3/4」
(2)「死亡した配偶者の老齢厚生年金の1/2」と「本人の老齢厚生年金の額の1/2」を合計した額
また、生計維持要件の収入要件が、年間収入「600万円以上」から現在と同じ「850万円以上」に引き上げられました。
<4>平成16(2004)年改正以降の見直し
その後、平成16(2004)年の改正において、若齢期の妻に対する遺族厚生年金の見直しを行い、「夫の死亡時に30歳未満で子を養育しない妻」に対する遺族厚生年金は、「5年間の有期給付」となりました。
加えて、平成6(1994)年の改正において制度化された、遺族厚生年金と老齢厚生年金の併給の見直しが行われ、
まず、本人の「老齢厚生年金の満額」を受け取った上で、老齢厚生年金の満額との「差額を遺族厚生年金」として受け取ることになり、自分自身が納めた保険料が年金額に反映されることとなりました。
さらに、平成24(2012)年の改正において、遺族基礎年金の対象者が「父子家庭」まで拡大されました。
このように、これまでいろいろな改正が行われてきましたが、父子家庭への遺族基礎年金の支給以外については、詳細は割愛しますが「改悪」だと思います。
「年金保険料を徴収する間口は広くして、老後や万が一の時の給付は狭く」という政策なのでしょうか‥‥。
このページのコンテンツを書いた相続士
- 相続士、AFP
1971年東京都生まれ。FP事務所FP EYE代表。NPO法人日本相続士協会理事・相続士・AFP。設計事務所勤務を経て、2005年にFPとして独立。これまでコンサルティングを通じて約1,000世帯の家庭と関わる。
相続税評価額算出のための土地評価・現況調査・測量や、遺産分割対策、生命保険の活用等、専門家とチームを組みクライアントへ相続対策のアドバイスを行っている。設計事務所勤務の経験を活かし土地評価のための図面作成も手掛ける。
また、住宅購入時の物件選びやローン計画・保険の見直し・資産形成等、各家庭に合ったライフプランの作成や資金計画のサポートを行っている。個人・法人顧客のコンサルティングを行うほか、セミナー講師・執筆等も行う実務家FPとして活動中。
FP EYE 澤田朗FP事務所
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