最近の業務より思うこと・感じたこと・・・専門家が行う依頼者への説明について

私たちが相続や終活の支援業務を行う際に、依頼者から様々な情報等をお聞きすることが必要ですが、私たちも専門家として依頼者に不安や疑問等を与えないように詳細な説明、あるいは、痒いにところに手が届くというような説明・解説等が必要ではないでしょうか。

例えば、相続開始後の支援業務で、最初に「戸籍謄本取得」という作業が出てきます。

この場合、業務として謄本取得をすることができる士業の方は自分で業務として取得してきてしまうのでしょうが、そうでない場合は相続人に謄本取得の依頼をすることになります。

この時、相続の専門家としてはどのように依頼すればいいのでしょうか、相手は初めての相続で何もわからない状態で依頼をしてきています。単純に「被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本又は除籍謄本をとってください」といえばいいのでしょうか、確かに基本通りで誰もがいうセリフです。間違いはありません。

しかし、この文言がすんなり通じるのは相続の専門家、あるいは、すでに一度相続を経験し自分で戸籍謄本の取得をしたことがある人たちではないでしょうか。初めて相続を経験する人にこのセリフがすんなり通じるでしょうか。

相続の専門家から言われた相続人は、「そうですか、わかりました」と言いながら、「とりあえず役所に行って聞いてみるか」という考えが巡るのではないでしょうか。この時もう一つ頭に浮かぶ可能性のあるセリフがあります、「この人は相続の専門家というけど、言っていることが専門用語ばかりで分かりづらいな」と。

前述のセリフにある「戸籍謄本又は除籍謄本」という文言、聞いている方は「どっち?」という疑問が生じます。詳細はここでは述べませんが、この辺はっきりしてあげることが、相続の専門家の役割の一つだと思います。

そして、改正原戸籍と全部事項証明書の違い、住民票と除住民票、印鑑証明、被相続人の何が必要で相続人は何が必要なのか、はっきりと説明する必要があります、そうでないと何度も役所に行くことになってしまい、依頼者からすれば何のために相続の専門家に依頼したのか?ということになってしまいます。

そして、意外と抜けているのが、不動産を購入した後に、もしくは、購入後に引越し等で住所が変わった後に登記簿上の住所変更をしていないことです。

相続による移転登記をする時になって初めて気付くなんてこともよくあります。

同一人物なのに住所が2通りに登記されているなんてこともあります。

最初に購入した時の住所で登記、後日買い足した筆があり再度登記したが、その時は引越して違う住所だったため、2つの住所が登記簿上に存在することになった等です。

これは本人が生存中に住所の変更登記をしなければならないのですが、それが必要であることを知らない人がほとんどです。

周りにいる専門家がアドバイスをしてあげれば簡単に済んだものが、相続開始後に、あるいは、その後数年経過してから移転登記をしようとした場合、面倒な作業が増えてしまうのです。

ですから、相続の専門家が相続開始前に相談に乗った時には、不動産の名義等の記載事項も含めて確認し、アドバイス・支援をして頂きたいと思います。相続開始後にこのような支援をする場合には、必要な書類についての説明をしっかりして頂き、依頼者に納得してもらいながら進めて頂きたいと思います。

今回は、最近相対した他の専門家とのやりとり等で思ったこと・感じたことを書いてみました。

蛇足ですが、、、

依頼者のところに行き、必要書類を作成する場合は、訪問の目的と準備するものを明確に伝えたものです。できない士業の方も中にはいるようです、、、悪しからず、、、。

このページのコンテンツを書いた相続士

中島 浩希
中島 浩希
行政書士、宅地建物取引士、相続士上級、CFP
東京都小平市出身。法政大学経済学部卒。リース業界・損害保険業界を経て、2007年相続に特化した事務所を開設し、現在も一貫して「円満相続と安心終活」をモットーに相続・終活の総合支援を行っている。相続・終活における問題の所在と解決の方向性を示す的確なマネジメントと親身な対応が好評を得ている。相続専門家講座の専任講師として相続専門家の育成にも助力している。日本相続士協会専務理事。
中島行政書士相続法務事務所・ナカジマ相続士事務所

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